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悪化した私の病気

 

キジトラ兄妹との出会いにも、私の病気が大きく関わってきます。

 

莉玖との出会いで、私が難病と診断された話をしましたよね。

当時は病気が進行していなかったので薬がよく効き、普通に生活できていました。

 

ところが、難病と診断されてから2年と半年ほど経ち、私が高校1年になった冬、病気が悪化してしまいます。

おとなしく病院で治療を続けていればよかったのに、今まで通っていた病院に行くのをやめ、突然漢方治療を始めたんです。

でも漢方は私に合わず、体調は著しく悪くなり、体重が激減。

栄養失調と脱水症状が酷く、入院を余儀なくされます。

約1か月入院し、新しい薬も効き、少しずつ回復していきました。

 

回復したとはいえもう通学は厳しいだろうと判断し、大好きだった学校をやめ通信制の高校に転入。

在宅での療養が始まりました。

 

通信制なので基本的には通学はなく、レポート課題を提出していれば単位はもらえます。

外出と言えば、ときどきある学校の行事に参加するときくらい。

 

家にいるのは好きなので苦痛ではなかったけど、暇というか、時間は有り余っていました。

そんなとき家で莉玖と過ごしながら思ったんです。

 

たくさんの猫に囲まれて暮らせたらどんなにいいだろう。

莉玖が他の猫と仲良くしてるところを見てみたいなぁ…

 

でも多頭飼いなんてしたことないし、莉玖が仲良くできるかわからないし…でも…

 

多頭飼いを決意

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思い立ったら即行動派の私。

多頭飼いについて鬼のように調べ始めました。

 

多頭飼いのメリットやデメリットを一通り把握し、猫たちの相性や、対面のさせ方なども調べまくった結果。

 

飼える…!

 

という結論に至ります笑

 

問題はどうやって猫を引き取るか。

ペットショップで購入するのか、里親になるのか…

 

莉玖と出会ったときの私は猫に関する知識がほぼゼロで、里親制度のこともよく知らず、とりあえずペットショップ行ってみるか、というくらいの感覚でした。

 

でも莉玖を飼い始めてから少しずつ猫の知識を身に付けていった結果、ペットショップで購入するのではなく、里親になる方がいいだろうという結論に至りました。

 

里親を募集している猫の中には保健所での殺処分を免れた子も多くいるので、少しでも殺処分を減らすお手伝いができればいいなと思ったんです。

 

それに里親を募集している場合、すでに病気の治療やワクチン接種が済んでいることが多いので安心。

 

凛を見つけた!

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早速里親を募集している猫を調べ始めました。

かわいい子がたっくさんいて、もう選び放題なレベルです。

 

最初に私の目に留まったのが白い子猫。

青い瞳の、かわいらしい女の子でした。

 

募集していた方にメールを送り、返事を待ちましたが、待てども待てども返事が来ません。

理由はわからないけど、今は返事ができる状態じゃないのかも、ということで次に見つけたのが…

 

薄いキジトラ柄の子猫。

凛です。

募集されていたときは「かりん」ちゃんという名前でした( *´艸`)

 

この子もかわいいな…と思い、募集していた方にメール。

すぐに返事が来て、とんとん拍子に話が進んでいきました。

 

そのくらいになってやっと、白猫の方から他に貰い手が見つかったというメールが。

その方によると、普通は里親を募集してもなかなか貰い手が見つからないのに、この子はすぐに良い人が見つかったとか。

その子には私とは違う運命の人がいたんだなぁと嬉しくなっちゃいました(*´▽`*)

 

そして、凛と私も運命なのかと思うくらいスムーズに話が進み、とうとう会いに行くことになったんです( *´艸`)

 

8月13日、キジトラ兄妹との出会い

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天気がよくて暑い夏の日でした。

 

私と両親は隣の県にある、凛を保護している方のお宅に車で向かいました。

 

地図で見てもよくわからないような細い道を進んで行くと…

然豊かな場所に、大きな一軒家がありました。

 

猫たちが穏やかに暮らせそうな、素敵な猫屋敷のようなお宅です。

 

お家のそばにある駐車場に車を停め、そのお宅に歩いていくと60代くらいの優しそうな女性が出てきました。

 

「ようこそいらっしゃいました。猫ちゃんはこちらですよ。」

 

一軒家の方に行くのかと思ったら、離れのような部屋に向かう保護主さん。

 

聞いてみると、

面会は普段猫たちが生活しているのとは違う部屋で行うのだそう。

 

その部屋に入ってみると…

 

部屋の隅に置かれた小さなケージには写真と同じ、薄いキジトラ柄の子猫。凛です。

…ともう一匹、濃いキジトラ柄の子猫が。

 

「あれ?2匹いるんですね。」

 

不思議に思って尋ねたところ…

 

普段いる部屋からその部屋に凛を連れて行こうとすると、

「にゃー!にゃー!」

と、小さい体で必死に鳴き喚いたのだとか。

 

「いつもはそんなに鳴いたりしないのに…どうしたんだろう?」

少し考えて、保護主さんは気づきます。

「あぁ、一人は嫌なのね」

 

いつもは唯一の兄妹である濃いキジトラ柄の子猫と一緒にいるから、一人になった途端不安になったのだろうと考えた保護主さんは面会部屋に2匹を一緒に連れて行きました。

 

兄妹がそばにいることがわかった凛は安心してすぐに鳴きやんだそうです。

 

お互いの存在を確かめ合うように体を寄せ合う2匹…

見ていて心が温かくなりました(*ノωノ)

 

その濃いキジトラ柄の子猫が銀です。

当時は「こりん」くんという名前がつけられてました。「かりん」と「こりん」、かわいい(*´▽`*)

 

触ってもいいとのことだったので、ケージを開けると一目散に飛び出してくる2匹。

小さな体でぴょこぴょこ飛び跳ねてとっても元気です。

 

それに子猫らしく、保護主さんに抱き着いたりして甘えまくってました♪

三つ子の魂百まで。今も甘え上手な2匹です。

 

撫でたり遊んだりして1時間を過ごし、ついに決断の時…

 

悩みました。

莉玖との相性が悪かったら?今は仲良しでも将来兄妹の仲が悪くなったら?

3匹のお世話なんてできる?お金はどれくらいかかる?

 

いろんなことを考えました。

 

でも…でも……

体を寄せ合ってお互いを求めている兄妹を見ていたら、

「この2匹は一緒じゃなきゃいけないんだ」

と強く思ったんです。

 

だから、一緒に引き取ることにしました。

 

もう1匹くらい大丈夫、なんて軽い気持ちで引き取ったわけではありません。

悩んで悩んで、命を背負う覚悟を決めたんです。

 

2匹を引き取ると保護主さんに話したとき、とても喜んでくださいました。

里親を見つけるのってすごく大変らしいんですよ。

 

「2匹を大事にしてくれる人が見つかって良かった」

そう言ってもらえて私もすごく嬉しかったです。

 

そんな話をしながら2匹を引き取る簡単な手続きを済ませ、2匹をキャリーに入れて慎重に家に帰りました。

 

車内での様子がこちら♪

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今ではぎりぎり1匹が入るキャリーに2匹で入ってます(*ノωノ)なんてちっちゃいの…

 

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くっついて寝ちゃった…

 

車内でこの姿を眺めながら、2匹一緒に引き取って良かったなって心から思いました。

 

この寝顔を見ながら、家族で2匹の名前を決めたんです。

 

可憐で華奢で女の子らしいから「凛」

将来がっちりと大きく、男らしく育ちそうだから「銀」

 

ほとんど私が決めました笑

2匹とも、名前にぴったりな大人に成長しましたよ♪

 

そうしてちっちゃな子猫2匹を無事連れて帰ったんですが…

 

大変なのはこれから。

家には先住猫である莉玖がいます(´・ω・`)

一番の問題は莉玖とキジトラ兄妹が仲良くできるかどうかですよ。

莉玖はそれまでずっと1匹で、家中を自分の縄張りとして威張ってたわけですから。

突然どこの馬の骨かもわからない子猫2匹が家に来たら…どうなるんだろう。莉玖が来て以来の恐怖でした。

 

莉玖と兄妹のバトルが始まります…!